犬も歩けば棒に当たる -確率で勝つ-

2019.06.17

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9.犬も歩けば棒に当たる -確率で勝つ-

2つの意味

皆さんもよくご存知のこのことわざ。興味深いのは、正反対の2つの意味があるところです。

『何かをしようとすれば、思いがけない災難に遭う事もある。』

『何かをしようとすれば、思いがけない幸運に出会う事もある。』

皆さんは、どちらの意味で使っていますか?

 

私の大発見は、投資の「リスク」に該当する適切な日本語が存在しないとずっと思っていたのですが、まさに、このことわざこそが「リスク」を表現するぴったりの表現だと気づいたことです。

『何かをしようとすれば、災難に遭う事もある。』

『何かをしようとすれば、幸運に出会う事もある。』

『何もしなければ、何も起こらない。』

災難を和らげるために

みなさんは、投資をしている。あるいは、始めようとしている。

「何かをしようとすれば・・・」の状態です。

『何かをしようとすれば、災難に遭う事もある。』 のダメージを和らげるにはどうしたらよいのでしょうか?

その答えは、「犬を増やす」ということです。

犬が増えれば、幸運に出会う機会を増やすことができ、災難だけ。ということはなくなります。

株式投資で、例えてみましょう。

災難とは、会社が倒産したり、業績不振が長く続くような事件のことです。

投資した国や地域の景気が悪くなるような事情が発生することです。 ⇒会社の業績に悪影響

投資した通貨が弱くなるような事情が発生することです。 ⇒投資の成果に悪影響

幸運とは、会社が毎年しっかり利益を出し、黒字決算を続ける。という事です。

投資した国の景気が安定していることです。

投資した通貨が安定していることです。

災難を和らげるためには「銘柄を増やす」という事です。これを「分散投資」と言います。

みなさん、ここで想像してみてください。

株式を上場している会社(上場企業といいます)は、日本に3000以上あります。

この会社の中には、赤字の会社もあるでしょう。過去には倒産してしまった会社もあるでしょう。

では、黒字の会社と赤字の会社は、どちらが多いでしょうか?

もし、黒字の会社が多いなら、

『何かをしようとすれば、災難に遭う事もある。』

『何かをしようとすれば、幸運に出会う事もある。』

という2つ出来事の発生確率は、幸運に出会うこと。の方が大きいということです。

株式や債券の投資は、確率的に幸運に出会うことが多い。

だから、災難だけにならないために、複数の銘柄、複数の国・地域、複数の通貨など、「分散投資」を心がけることが大切です。

競馬や宝くじのような投機(ギャンブル)は、幸運に出会えばリターンは大きいですが、確率的には損をする事の方が多いのです。

これが、投資と投機との違いです。

  ※本ブログは執筆者の個人的見解に基づいて書かれたものであり、当社の公式見解を示すものではありません。

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